- ブッチを与える量ってどう計算するの?
- ブッチの与える量を増やすと太るの?
- ブッチを与える量の詳しい計算方法が知りたい!
本記事ではこのような悩みを解決できます。
本記事の要点
- ブッチを与える量は計算機ひとつでかんたんにわかる
- ブッチは100gあたりで切り分けられるのでカロリー管理がしやすい
- 過剰にブッチを与える量を増やすと栄養過多で太るリスクがある
- 与える量は犬の成長に応じて変わるので定期的に計算する必要がある
ブッチは栄養価が高いドッグフードですが、いったいどれくらい与えるのが正解かわかりませんよね?
適当な量を与えて栄養が不足したり、逆に栄養過多で太ったりするのは避けたいところです。
そこでこの記事では、計算機を使って簡単にできるブッチを与える量の計算方法を紹介します。

目次
ブッチを与える量の計算方法
ブッチの与える量は以下の流れで計算すればはっきりとわかります。
与える量の計算方法
- RER(安静時エネルギー要求量)を計算式で求める
- 係数を確認してDER(活動係数)を算出する
- DERから1日のカロリー量を計算する
- 計算が終わったらブッチをナイフでカットする

手順1.RERを計算式で求める
まず、正常な犬が通常環境で安静にしているときに必要なエネルギー(RER)を計算しましょう。
RER計算式
- 体重×体重×体重=〇kg
- 〇kg×√√=△
- △×70=RER
RER計算式にあるように電卓を押していきましょう。
愛犬の体重が3㎏の場合
- 3×3×3=27
- 27が表示された状態のまま√を2回押します→2.295…
- 2.295…×70=159.565
- RER=約159(kcal/日)
手順2.係数を確認してDERを算出する
安静時に必要なエネルギー(RER)を計算したら、次に係数を確認して1日あたりのエネルギー要求量(DER)を求めます。
DER計算式
- RER×係数
係数は愛犬の年齢、去勢・避妊の有無などによって異なるので以下を参考にしてください。
係数 | 倍数 |
生後4か月以内 | 3.0 |
生後4か月~成犬 | 2.0 |
成犬 (避妊・去勢)なし | 1.4〜1.8 |
成犬 (避妊・去勢)済み | 1.6 |
肥満気味の成犬 | 1.0~1.2 |
減量が必要な成犬 | 1.0 |
シニア犬 (避妊・去勢)なし | 1.4 |
シニア犬 (避妊・去勢)済み | 1.2 |
たとえば3㎏の犬だと、先ほどのRERの計算で出た159kcalに係数の1.2をかけると191.475となり、DERは約191(kcal/日)です。
手順3.DERから1日のカロリー量を計算する
エネルギー給与量(DER)を計算したら、次は1日に与えるブッチのカロリー量を計算しましょう。
1日に与えるブッチの給与量はDER÷1.16(ブッチ100gあたりのカロリー) で計算でき、そこから1日に与えるブッチのカロリー量がわかります。
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ブッチはカロリーが高いから太る?ダイエット効果や太ったときの対処法を解説!
1日に与えるカロリー量の計算式
- DER÷116(ブッチ100gあたりのカロリー)×100=1日にブッチを与える量
先ほどの3㎏の愛犬の場合、DERが約191だったので191÷116×100=164gとなるので、1日に与えるブッチの量は164gです。
手順4.計算が終わったら与える量のブッチをカットする
愛犬に必要なブッチのカロリー量を計算し終わったら、次に与える量のブッチをカットしましょう。
ブッチの袋には100gごとにメモリが付いているので、メモリを目安にカットすれば1カットあたり116kcalになります。
ブッチをカットするときの注意点
- 品質の劣化を防ぐため、ブッチは1度解凍すると再冷凍ができない
- 愛犬が食べ残したブッチは保存が効かない
新鮮なブッチを与えるためにも、愛犬が食べ残したブッチは処分することになるので注意しましょう。
愛犬に与える分以外は、冷凍保存または冷蔵保存しておけばOKです。
ブッチを与える適正量の具体例3選
ブッチの適正量をよりわかりやすくするために、以下の3つの具体例を用いて解説していきます。
ブッチを与える適正量の具体例
- 生後4か月以内の犬に与える場合
- 肥満美味の犬に与える場合
- シニア犬(避妊済み)に与える場合

例1.生後4か月以内の犬に与えるブッチの適正量
生後4か月以内の子犬にブッチを与える場合は以下を参考にしてください。
犬のサイズ | 1日のカロリー量 | ブッチを与える量 |
超小型犬 (5kgの場合) |
702kcal | 605g |
小型犬 (8kgの場合) |
998.9kcal | 861g |
中型犬 (15kgの場合) |
1,599kcal | 1,378g |
大型犬 (30kgの場合) |
2,690kcal | 2,319g |
仮に5kgの超小型犬だった場合
- 体重×3回:5×5×5=125
- ①の答え×√√:3.343…
- ②の答え×70:234.01…
- ③の答え×係数:702…
- 1日に必要なブッチの量:702÷116×100=605…
という結果になります。
生後4か月未満の子犬は成長期真っ盛りなので、成犬のおよそ2倍から3倍のカロリーが必要です。
ブッチは水分量が多くカロリーが低いのが特徴で、生後4か月未満の子犬に与える場合は給与量がほかのフードより多くなります。
ポイント
消化器官が未発達な生後4か月未満の子犬に与える際には、負担にならないように1日3回~4回に分けて与えましょう。
例2.肥満ぎみの成犬に与えるブッチの適正量
肥満気味の成犬に与えるブッチの適正量は係数1.0~1.2をかけて計算します。
肥満気味の成犬の場合は、下の表を参考にブッチを与える量を調整してください。
犬のサイズ | 1日のカロリー量 | ブッチを与える量 |
超小型犬 (5kgの場合) |
234kcal | 201g |
小型犬 (8kgの場合) |
332kcal | 287g |
中型犬 (15kgの場合) |
533kcal | 459g |
大型犬 (30kgの場合) |
896kcal | 773g |
仮に30㎏の大型犬だった場合
- 体重×3回:30×30×30=27,000
- ①の答え×√√:12.81…
- ②の答え×70:896.7…
- ③の答え×係数:896.7×1.0=896.7
- 1日に必要なブッチの量:896.7÷116×100=773.01…
という結果になります。
肥満解消には軽い室内運動から徐々に散歩の量を増やし、可能であればドッグランで運動量を増やすようにしましょう。
ブッチは低カロリーで水分量が多く満腹感が得られやすいので、肥満気味の愛犬に最適です。
ポイント
肥満気味の愛犬の場合は、おやつの代わりにブッチを与える回数を1日3回~4回に増やすといった工夫を凝らしましょう。
例3.シニア犬(避妊済み)に与えるブッチの適正量
シニア犬去勢・避妊済にブッチを与える場合は係数1.2をかけて計算します。
犬のサイズ | 1日のカロリー量 | ブッチを与える量 |
超小型犬 (5kgの場合) |
280kcal | 242g |
小型犬 (8kgの場合) |
399kcal | 344g |
中型犬 (15kgの場合) |
640kcal | 551g |
大型犬 (30kgの場合) |
1076kcal | 927g |
仮に15㎏の中型犬だった場合
- 体重×3回:15×15×15=3375
- ①の答え×√√:7.621…
- ②の答え×70:533.47
- ③の答え×係数:640.164
- 1日に必要なブッチの量:640.164÷116×110=551.86…
という結果になります。
シニア期は代謝が落ちて太りやすいので、ブッチの給与量計算をしっかりとしましょう。
ポイント
消化機能に負担がかかるシニア期は1日3回~4回に分けてブッチを与えるようにしてください。
ブッチを与える際に気を付けるべき2つのこと
ブッチを愛犬に与える際は以下のポイントに気を付けてください。
ブッチを与える場合の注意点
- 与える量が多いと太るリスクがある
- ブッチを与える量はコロコロと変わる
では2つの注意点を順番に見ていきますね。
注意点1.与える量が多いと太るリスクがある
ブッチは水分量が多く低脂肪、低カロリーなのでダイエットしたい愛犬に最適です。
しかし、ブッチは栄養豊富なため与える量が多いと太るリスクがあります。
ブッチに含まれる原材料
ビーフ(生)、ラム(生)、チキン(生)、大豆、野菜類(ニンジン、コーン、エンドウ豆)、穀類(トウモロコシ種皮/グルテン除去・繊維源)、玄米(破砕・ゆで)、魚油(オメガ3脂肪酸)、擬固剤(カラギーナン、ローカストビーンガム、カシアガム、グアーガム)、ビタミン・ミネラル類(ビタミンA、ビタミンB1[チアミン]、ビタミンB2、ビタミンB3[ナイアシン]、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、葉酸、パントテン酸カルシウム、カルシウム、リン、ナトリウム、マグネシウム、酸化コリン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン)、ケルプ(海藻)
※ブラックレーベルの場合
100gあたりのカロリーは低いですが、ブッチは高たんぱくなのでふつうのドッグフードより栄養素が高いです。
高たんぱくなブッチを過剰に摂取すると、栄養過多で太る可能性があります。
注意点2.ブッチを与える量はコロコロと変わる
ブッチの与える量は体重や係数に応じて変わります。
たとえば、同じ5kgの犬でも去勢が済んでいるかどうかで給与量は異なるものです。
ほかにも、去勢が済んでいても体重が異なれば与える量も大幅に変わります。
このようにブッチを与える量は犬の成長に応じてコロコロと変わるので、定期的に給与量を計算することが大切です。

ブッチに関するよくある質問4選
ブッチに関するよくある質問を紹介していきます。
ブッチを与える予定がある人は最後までチェックしてみてください。
1か月丸々ブッチだといくらかかるの?
1か月丸々ブッチのみを与える場合は小型犬で22,000円程度の費用がかかります。
ブッチが1か月でいくらかかるのか具体的に知りたい場合は「ブッチは月いくらかかるの?体重別の適性量を紹介」を参考にしてください。
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ブッチは月いくらかかるの?体重別の適正量や最安値で買う秘訣を紹介
ブッチとドライフードを混ぜると与える量はどれくらい変わるの?
ブッチだけを与える場合の費用が高いと感じる飼い主さんは、ドライフードと混ぜるのがおすすめです。
混ぜるドライフードの量や愛犬の体重などによりますが、およそ半分ブッチを与える量が変わります。

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ブッチはドライフードと混ぜるのもおすすめ!メリットや混ぜ方を解説
ブッチは1本何センチあるの?
ブッチは3種類あり、それぞれ長さが異なります。
ブッチの長さ
- 600g直径6.5㎝×長さ20㎝
- 800g:直径7.0㎝×長さ25㎝
- 2kg:直径9.0㎝×長さ32㎝
800gで500mlペットボトル程度の長さで、2kgでは1.5Lペットボトル程度の長さがあります。
600gだと500mlペットボトルより一回り小さいくらいです。

ブッチは未開封だとどのくらいもつの?
ブッチは要冷蔵ドッグフードで、開封後は冷蔵保存し7~10日で消費する必要があります。
未開封の場合は約9か月もちます。
まとめ.ブッチの与える量は給与量を計算して与えよう!
ブッチを与える適正量の計算方法について紹介してきました。
本記事の要点
- ブッチを与える量は計算機ひとつでかんたんにわかる
- ブッチは100gあたりで切り分けられるのでカロリー管理がしやすい
- 過剰にブッチを与える量を増やすと栄養過多で太るリスクがある
- 与える量は犬の成長に応じて変わるので定期的に計算する必要がある
ブッチを与える量の計算方法は、
- 体重×体重×体重=〇kg
- 〇kg×√√=△
- △×70=RER
- RER×係数=DER
- DER÷116(ブッチ100gあたりのカロリー)×100=1日にブッチを与える量
です。
計算機を使って上記の流れで計算していけば、ブッチの与える量がわかります。
与える量がわかったら、あとはブッチの袋に書いてあるメモリを参考にして切るだけです。

\栄養が豊富で健康維持につながる/